【インタビュー企画】トビタテ!留学JAPAN|#3 自分の軸で挑んだリベンジ留学
2026.04.17

「トビタテのために作ったテーマ」から、自分の軸で挑んだリベンジ留学。
インタビュアー:舞さんがトビタテに応募しようと思ったきっかけから教えてください。
舞さん:実は私、トビタテの9期に一度落ちているんです。なので、きっかけは「9期に応募した時」と「10期に再挑戦した時」の2つあります。
私の高校は全国でも1番目か2番目くらいにトビタテ生を輩出してきた学校でした。ただ、本来は勉強推奨で、起業や探究活動に挑戦しようとする生徒は少なかったんです。そんな中で、学校で唯一活動的だった起業を志していた先輩がいて、その人がトビタテ生だったんです。その先輩に「やってみなよ」と勧められたのが最初のきっかけでした。
インタビュアー:海外にいくこと自体には元々興味があったんですか?
舞さん:帰国子女ではないし英語も苦手なんですけど、小さい頃にハワイに行ったり、TikTokで海外の女の子を見たりして憧れはありました。なので海外留学への抵抗は全くなかったですね。
インタビュアー:そこから9期で不合格になった時の心境は、ぶっちゃけどうでしたか?
舞さん:書類選考で落ちてしまったんですが、めちゃくちゃ悔しかったですね。「ニューヨークで金融とマーケティングを学んで、日本企業の戦略を考え直す」というテーマで、自分なりに自信があったし、先生からも褒められていたので。
でも、どうしてもニューヨークに行きたかったので、トビタテには落ちたけど自費で行きました(笑)。その時は「もう絶対に来年は受けない!」って思うくらい悔しかったですね。
自分の「軸」が見つかったからこその再挑戦
インタビュアー:そこから気持ちが変わって、10期に応募した理由はなんだったのでしょう?
舞さん:11月頃にトビタテの募集が始まった時、「もう一回海外に行きたいな」と思ったのと、今の自分なら「テーマもやりたいことも明確だ」と思えたからです。
前回は「トビタテに受かるためにテーマを作った」感じがあったんですが、今回はF Venturesというベンチャーキャピタル(VC)でのインターン経験を通して、自分のやりたい軸がはっきりしていました。
インタビュアー:インターンでの経験が大きな変化だったんですね。
舞さん:そうですね。スタートアップ業界で女性が差別的な扱いを受けている現状を、インターンとして自分の目で見てきました。そこに問題意識を持って調査や研究もしていたし、将来は投資家になってそのバイアスを排除したいという目標もできていたんです。
「自分の目標へのルートが完成している中に、トビタテを入れるだけ」という感覚だったので、10期では先生の添削ももらわずに一気に書き上げました。
インタビュアー:その明確になった軸に基づいた、今回の探究テーマを教えてください。
舞さん:「日本のスタートアップ業界の女性比率を上げるのに有効な施策は何か」です。
日本のVCで働いてみて、イベントに女性が少ないことや、セクハラ問題が浮き彫りになった時期でもあって、数値的にも感覚的にもジェンダーバイアスを強く感じていました。
せっかく自分が投資家サイドにいるなら、この問題の解決策を投資家サイドから発見したい。そのために、スタートアップの最先端であるサンフランシスコでは女性がどう活躍しているのか、どんなバイアスがあるのかを研究したいと思ったんです。
「なぜ現地に行くのか?」スタンフォード生からの問い
インタビュアー:実際にサンフランシスコに行って、印象的だったエピソードはありますか?
舞さん:まず、当初は予定していたスタートアップでのインターンが思ったより自由で、暇になってしまって(笑)。
ホームステイ先の近所がスタンフォード大学だったので、よく遊びに行っていたら、学生経由で教授を紹介してもらえたんです。最初はインタビューだけの予定が「だったらうちの研究室に入りなよ」と言ってもらえて。
私のテーマに近い「女性のキャリア構築」などを研究しているラボに入れてもらって、論文作成のリサーチを手伝ったり、いろんな人を紹介してもらったりしました。行動すればすごくすごくチャンスが広がるんだなと実感しましたね。
舞さん:そのつながりで、スタンフォード大学の学生と話している時に「何しに来たの?」と聞かれて説明したんですけど「それって本当にサンフランシスコに来る必要があるの?」と言われてしまったことも印象的でした。
嫌味じゃなく純粋な疑問として、「制度の違いやデータなら日本でも調べられるじゃん」と。これに答えられなくて、すごく悔しかったんです。
舞さん:3週間くらい考えて考えて、出た答えは「日本にいる時の自分には想像もできない視点が見つかる」ということでした。
例えば、サンフランシスコの街を歩いているとホームレスの多さに驚きます。そうすると、「貧富の差がこれだけあるのに、なぜスタートアップだけが急成長するのか?」「スタートアップの成長は貧富の差だけを広げているのではないか」とも思えてきて、日本でデータとにらめっこしているだけでは思いつかない、「全く違う切り口」からの見方ができたんです。こういう「現地でしか発見できない切り口」こそサンフランシスコに来た意味だと思いました。
日本とアメリカの決定的な違い
インタビュアー:留学前と後で、仮説に対するギャップはありましたか?
舞さん:最初は「国が行っている政策の違い」が女性比率の差を生んでいるという仮説を持っていたんです。でも実際に行ってみると、もっと根本的な「人間性」や「文化」の違いを感じました。
アメリカの女性は男性社会でも生きていける強さがあるし、そもそもアメリカ人は「女性が少ない」なんてこと自体を気にしていない。そこが一番のギャップでしたね。
インタビュアー:なるほど。それを踏まえて、今後の目標はありますか?
舞さん:短期的には、アメリカだけでなく中国やシンガポールの女性投資家・起業家の比率や生態も知りたいなと思っています。
そして長期的には、やっぱり投資家になりたいです。エコシステムを作っていく側として、ジェンダーの問題を解決していきたいと考えています。
迷っているなら、絶対に応募するべき
インタビュアー:最後に、トビタテへの応募を考えている高校生にメッセージをお願いします。
舞さん:トビタテは、時間をかけて自分の思いを込めれば込めるほど合格に近づけるし、その過程自体が成長に繋がる素晴らしい機会です。
応募書類を書くという自己分析の段階で、自分の将来が見えてきたり、やりたいことが変わったりする子もたくさんいます。だから、迷っている子は絶対に受けてみてほしい。
もし受かったら、最高の先輩たちがいるコミュニティに入れます。私もトビタテの先輩のおかげでGoogleの社員しか入れない場所に連れて行ってもらえたりしました(笑)。やって得しかないトビタテだと思うので、ぜひ挑戦してください!